弊社では、大手ゼネコン各社様からのご依頼を受け、建築施工図作成を中心とした業務に携わっています。
この記事では、AutoCADにおけるオフセット機能のもっと便利な使い方について
できるだけ分かりやすく説明していきます。
オフセットとは
オフセットは任意の線（曲線を含む）に対して
平行な線、円であれば同心円を作成する機能です。
場所は ホーム タブ → 修正 パネル → オフセット ボタン
エイリアスは「OFFSET」 （短縮コマンド：O）です。
オフセットした線の画層
オフセットはそのまま使用すると、元の線と同じ画層で平行の線が作図されます。
オフセット後の線を違う画層にしたい場合は都度画層を変更する必要があります。
１～２本ならそう手間にはなりませんが、
壁の仕上げなどで広い範囲を作図する場合は面倒ですね。
そんな時は、オフセットで作図される線の画層を指定する機能を使用してみましょう。
壁の下地は「LGS」という画層で書いてあり、
このままオフセットすると新しい線も「LGS」画層です。
これを「仕上」という画層でオフセットされるようにしてみましょう。
① 現在の画層を「仕上」に変更します。
② オフセットを入力するとコマンドラインに
「オフセット距離を指定 または［通過点（T） 消去（E） 画層（L）］」と表示されるので、
「画層」の「L」を入力します。
③ 「オフセットで作成したオブジェクトの画層オプションを指定
［現在の画層（C） 元のオブジェクト（S）］
と表示されるので「現在の画層」の「C」を入力します。
④ 通常のオフセットと同じように元線からの距離を入力し、元線をクリックしてオフセットする
元の線とは違う、
指定した画層で平行線が作図されました。
この機能は再度指定しなおすまでずっと「現在の画層」で新しい線が作図されます。
元の線と同じ画層でオフセットしたい場合は
先ほどの手順③で「元のオブジェクト」を選びなおす必要があります。
また、途中で画層を選ぶことはできないので手順①を忘れないようにしてください。
本当にちょっとした機能ですが、
広い範囲の作図ではこのような少しずつの効率化でトータルの作図時間が大きく変わることもあります。
まずは時間のある時ぜひ試してみてください。
今回も最後までお読みくださいましてありがとうございます。
少しでも皆さんのお役に立てれば幸いです。
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